ITIL 的目标

ITIL の目標

インシデント管理目標

第 1 章

ITILの出版物では、ITILインシデント管理の目標は以下の「Service Support (サービスサポート)」として定義されます。

インシデント管理の第一目標は、通常のサービス業務をできる限り迅速に復旧し、営業活動への悪影響を最小限に抑えることにより、品質とアベイラビリティを可能な限り高いレベルに維持することを確実にすることである。”通常のサービス業務”とは、ここではサービス・レベル・アグリーメント(SLA)の範囲内のサービス業務として定義される」

ITIL導入の正当性を示す際の助けとなるものが得られるように、上記の定義における基本的な構成要素を検討してその定義をさらに徹底的に分析してみましょう。

「通常のサービス業務を復旧する」ITILは通常のサービス業務をサービス・レベル・アグリーメント(SLA)として定義します。正式なSLAがありますか? 正式なSLAがあれば、SLAで指定されたような同意された期限内でのサービスの再開が行われていない頻度を判断することができます。そして、ITILを使用することにより、この頻度がどれほど改善されるかを見積る必要があります。経験に基づいた推測は、あなたの組織でITILを実行することにより得られる利点を伝えるための、ITILのサービス内容として使用することができます。最近のインシデントの例を選択し、ケーススタディとして使用します。上のインシデントのいずれかをより速く解決することができるかどうかを判断してください。例えば、サブサポートの対応が遅い、サービスデスクが間違った優先順位を割り当てた、またはサービスデスクがインシデントに対して間違った診断を下した、など、の問題がありますか?自分のケーススタディからのデータを使用して、ITILがどうインシデント管理を改善することができるかを示します。必ずSLAと現実のサービスレベルを比較してください。

SLAを交わしていない場合は、標準となるものがないため、成功のレベルを判断することはできません。この場合、潜在的なITILの利点を把握するために、「望ましい」SLAレベルを決め、それに対する実際のパフォーマンスレベルを推定する必要があります。前項と同じような操作を行いますが、現実のSLAの代わりにあなたが仮定した望ましいレベルのサービスに対して比較しなければなりません。(SLAがないという事実が、本当にITILが必要であるということを示唆しているのが興味深いところです。)

できる限り速く」再度、交わされたSLAあるいは望ましいサービスレベルに対する迅速性を測ります。ただサービスレベルを満たすのではなく、それを超えていなくてはなりません。したがって、インシデントを解決する現在のあなたの速度を示すデータを探し、ITILによりいかにしてその速度レベルを超えることができるかを分析する必要があります。例えば、変更管理に適用すれば、変更の失敗に対しより迅速に対応でき、その結果より迅速にサービスを復旧することができるでしょう。

「営業活動への悪影響を最小限に抑える」構成管理が行われない場合、 ITという要素の失敗がビジネスにどう影響を与えるかを容易に把握することができないので、構成管理はITILの基本的なサービスということになります。ITの失敗がビジネスに与える影響を容易に特定することができない場合、ビジネス志向ではなくIT志向の目的を設定するかもしれません。これによって、ITには重要かもしれないが実際ビジネスには重要ではないインシデントの解決にITが力を入れることになる可能性があります。今日ITスタッフに対する配備が制限されているため、ビジネスサポートに焦点を合わせるITスタッフが重要です。顧客が遅滞に関して苦情を寄せたインシデントのうち、スタッフのスケジューリング次第では防ぐことができたかもしれないものを探してください。SLAはいかにITのシステムとサービスがビジネスに影響を与えるかを示すべきものであるため、SLAはここでも役に立ちます。その影響がわからない場合は、推測するだけでもよいでしょう。SLAがない場合は、ビジネスにおける優先順位を決め、インシデントの一覧を作成するための手法の確立を目指さなければなりません。

「品質とアベイラビリティを可能な限り高いレベルに維持することを確実にする」このフレーズで最も重要な部分は、「可能な限り高い」、あるいはITILでの別の表現を使用すれば「目的に見合った」という部分です。しかし、「可能な限り高い」とはどういうことでしょうか?しばしば「世界クラスのサービス」という言葉を耳にしますが、これまで「世界クラス」の明白な定義を目にしたことがありますか?私の知る限り「世界クラス」の定義など存在しないので、おそらく目にしたことはないでしょう。「可能な限り高い」についても同じことです。私はこれを、「常識的なコストで適正なレベルのサービスを提供すること」と定義します。これを行うことができれば、あなたは、まさにあなたのビジネスが必要とするものと提供することができるものを実行していると断言することができます。あなたがこの必要条件を満たしているかどうかを判断するためには、アンケートなどによりサービスレベルを測り顧客から定期的なフィードバックを求め、あなたが同意したレベルを満たしているかどうかを判断する必要があります。定期的に顧客と連絡を取り合い、適正なレベルのサービスを提供しているかどうか判断してください。「弊社の礼節度は?」など、態度に関する質問は避けてください。代わりに、顧客と協働し、顧客のインシデントを管理し解決するあなたの能力に関し顧客の意見を得ます。そしてこの情報を使用して論拠を組み立てます。

インシデント管理は、ITILと顧客サービスの両方にとって重要な要素です。顧客が利用するサービスとは、顧客が毎日の連絡手段としてITを介して使用するものであることに注意が必要です。インシデント管理がうまくいくほど、顧客の満足度は高まるのです。したがって、慎重にITILインシデント管理目標を検討し、自分がその目標を達成しているかどうか自己分析してください。ITILインシデント管理目標を達成していない場合は、達成できていない理由を特定してください。そうすればITILが必要であるという理由が分かるからです。サービスデスクが良いほど、インシデント管理というプロセスによりITIL目標の達成に近づくことができます。

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